<実験>アルミホイルを縫い込んだつま先カバーを作ってみました
先日、
アルミホイルをつま先に仕込むとあたたかいという噂を聞いて
つま先に入れてみたら本当に暖かかったという話をしました。
しかし、それには重大な欠点があったのです。
アルミホイルをつま先に仕込んでみた記事はこちらです。
つま先のところにアルミホイルを入れるとあたたかいという情報を得て
靴下の中にアルミホイルを仕込んでみたのです。
非常にあたたかかったのですが、結末は銀粉を降らせることとなってしまいました。
「…」
粉々になった銀粉の掃除が非常にめんどうくさかったので、
もう同じ過ちは繰り返さないぞ、とかたく誓ったのでありました。
粉々にならなければいいんじゃない?
しかし、あのつま先のあたたかさはすばらしかった。
物心ついてから一度でも、あのようにつま先があたたかったことがあったであろうか。
ぜひとも、あのあたたかさをもう一度味わいたい。
しかし、銀粉の掃除はめんどくさい。
そこで私は思いました。
「アルミホイルを粉々にしなければいいんじゃない?」
「アルミホイルを布でくるんじゃえばいいんじゃない?」
「さらにいうと、その布をつま先にフィットさせるようなものを作ったらいいんじゃない?」
「我ながら名案である」
「パンがないのなら、お菓子を食べればいいじゃない」というノリでいいことを思いついた私は、さっそくつま先につけるカバーを作ることにいたしました。
型紙を作ろう
さっそく、つま先につけるカバーを作ることにします。
まずは、適当な紙につま先をのせ、周りをボールペンでなぞってみました。
お目汚し、大変失礼いたしております。
足をなぞるようにペンで書くなんて、幼児のとき以来じゃないかしら。思わずテンションが上がります。
足型とかを作っても楽しそうです。
「足だぞー」とか言って、足型を持って子供を追いかけ回しても楽しそうです。
全力で逃げられそうです。
さて、足を離すとこんな感じになっていました。
これに、足の厚みのぶんを足します。
こんな感じ。
さらにこれに、縫い代を足します。(写真撮るの忘れた)
そしてそれを切り抜きます。
布とアルミホイルを切る
型紙に合わせて、布とアルミホイルを用意しました。
今回は数年前に友人にもらったストレッチツイルの布を使うことにしました。
友人よ、ありがとう。
まさか数年後につま先カバーを使うことに利用されるとは予想だにしていなかったと思いますが、ありがとう。
アルミホイルは適当な大きさに切りました。
あ、ちなみにこの写真は片足ぶんです。
両足分を作るので実際に用意する布とアルミホイルはこの2倍になります。
地味にここまでだけでも結構な労力です。
縫う
ミシンは苦手なのですがちくちく作業をしてみました。
こんな感じに、布とアルミホイルを合わせて縫いました。
この時点で、ぐしゃぐしゃとしてくるアルミホイル。
一部は銀粉に変化して儚くつま先カバーから去ってゆきました。
カムバック、アルミホイル。カムバック。
途中で糸がからまって、
「ああ、もう!」となります。
「中表に合わせて縫う」場面でアルミホイルが再び儚く散ります。
「なんなの、アルミホイルなんなの」
知らなかったよ、こんなにアルミホイルが淡く消えやすく無常なものだったなんて。
まるで憎いあんちくしょうです。
さつまいもをくるんで焼く時との強度のギャップにクラクラです。
さて、この後も手芸をされる方はご想像がつくと思うのですが、
「中表になっている袋状のものをひっくり返す」段階で
すでに縫い込んでおいたはずのアルミホイルがぐっしゃぐしゃです。
ヨレて固まり、粉になる。
たとえて言うなら、焼き芋が出来上がったあとのアルミホイルを外したあとのアレです。
むしろ何も焼いていないからね。
芋のひとつも焼いていないのにすでにぐしゃぐしゃだからね。
まるで淡雪のように。むせび泣いたあとのハンカチのように。
さて、涙をふきつつ、そんなこんなでできあがりました!
できたぞ!!
縫い代をとりすぎたのか、予想したよりもストレッチがきいていたのか伸びちゃったのか
全くわかりませんが、予定していたよりも少し大きいです。
うん、しかしなかなかかわいいじゃないか。
かわいい…じゃないか…。
もう、すでにこの中ではアルミホイルがぐっしゃぐしゃになっていることは秘密にしておこう。
なんなら、すでにすべて銀粉と化しているかもしれないがそれは秘密だ。
中では桜吹雪が舞い踊っているさ。
おめえが見た桜吹雪ってのは…これのことかい!
とならないように、全て縫い込まれているから大丈夫だ…。大丈夫なはずだ…。
はいてみた結果
さあ!何度も「ムキー!」と言いながら作ったつま先カバー。はいてみようではありませんか。
なにしろ、アルミホイルに加えて布もあるからね。
さらにアルミホイルは内部に縫い込まれていて、外で銀粉が舞い踊るような事態にはならないからね。
きっとあったかさも利便性も最強のはずです。
さあ!着用!!
…。
「…。」
たいしてあったかくない。
たいして、あったかくない
なんということでしょう。
あれだけ「ムキー」と怒りながら作ったつま先カバー。
たいしてあったかくなかったです。
「…。」
しかも、後から気づいたんですが
つま先カバーゆえに、非常に使いづらい。
厚みがあるので靴に仕込むのも難しいし、スリッパに入れたら脱ぎづらい。
そのまま歩くと落っこちます。
まるで「立てば芍薬、座れば牡丹 歩く姿は百合の花」のように三拍子そろっています。
どうすんだこれ。
「バブーシュやスリッパみたいな形で作ればよかったんじゃない?」
そう気付くまでに数時間を要した私だったのでした。