有名人を見て「〇〇も年をとったな〜」と言う心理
子供のころのことです。
大人がテレビを見ながら、
「〇〇(芸能人の方)も年をとったな〜〜」と笑っているのを見て
いつも不思議に思っていました。
- 自分も年をとっているのになぜそんな言い方をするのだ
- 理由1:自分を客観的に見るのは難しい
- 理由2:年をとればとるほど時間の進みが早くなる
- 理由3:自分のことを「見る側」「ジャッジする側」だと思い込んでいる
- 結論:有名人を見て「〇〇も年をとったな〜〜」と言うようになったら、あなたももれなく中高年。
自分も年をとっているのになぜそんな言い方をするのだ
子供の目から見ても、その人も同じように年をとっているのに
なぜ芸能人のことをそのように言うのか。
だいたい、大抵の場合は芸能人の方のほうがずっと若く見えるし
軽口をたたいている身近な大人のほうがよっぽど年齢が上に見えるのに
なぜえらそうにバカにしたような言い方をするのか。
当時はわからなかったのですが、
自分も年齢が上がってきて
だんだん理解できるようになってきました。
理由1:自分を客観的に見るのは難しい
ひとつめの理由が、「自分を客観的に見るのは難しい」ということです。
外面的にも内面的にも若くあるために並々ならぬ努力をしているであろう芸能人の方よりも
なぜか自分のほうが若いと思ってしまうのは
現在の自分の姿を全然知らないからです。
ではなぜ、現在の自分の姿を全然知らないのかといいますと…、
理由2:年をとればとるほど時間の進みが早くなる
年齢相対性理論という理論があります。
(今、勝手に命名)
どのような理論かというと、
「年齢が進めが進むほど時間の進みが早くなる」という
世の中に広く知れ渡っている理論です。
年をとると、1年が過ぎるのが早くなります。
「もう1年もたつのかー!早いなー!」というものです。
5年、10年のスパンで見るとその動きはさらに加速します。
20代の10年よりも30代の10年のほうが速くに過ぎ去るのです。
実はあれから20年経っているのに
本人は一瞬だったと思っているというアレです。
一瞬で過ぎ去ったので、20年が経過していることに気づきにくい。
なので、自分も20年前から大して変わっていないと思ってしまうのです。
じつは立派に20年が経過して、自分の外見も変わっているのですけれどね。
外見だけでなく、身体の内部や体力や免疫力も変わっています。
なのに、ボールを目の前にしたら
つい運動部時代の感覚で動いてしまい、
アキレス腱を切るはめになるのです。
理由1と理由2を合わせると
「時間は一瞬で過ぎ去ったから自分は若いと思っている、
だけど実は自分にも同じように時間が経過している。
しかし本人だけがそれに気づかない。
だから、自分を客観的に見ることが難しくなっている」ということです。
理由3:自分のことを「見る側」「ジャッジする側」だと思い込んでいる
他人の外見などをどうこう言う人は、
たいてい自分のことを「見る側」「ジャッジする側」だと思い込んでいます。
だから、人のことを平気で言うのです。
しかし、人は「見る側」「見られる側」に分かれるわけではありません。
どんな人も、見る側にもなり見られる側にもなるのです。
芸能人だからといって、永遠にいかなるときも「見られる側」なわけではありません。
ついついそういうことを忘れちゃうんですよね。年をとってくると。
結論:有名人を見て「〇〇も年をとったな〜〜」と言うようになったら、あなたももれなく中高年。
若いときに憧れていた芸能人の方が
年齢を重ねて行く姿を見て「年をとったのどうのこうの」と言えるのは
自分も年をとった証拠です。
だって、若い人はその芸能人の若いときをリアルタイムで知らないんだもの。
他人のことをどうこう言うということは、
自分も同じだけ年月を重ねたということです。
まあ、テレビの前で言うだけなら、横で聞いている人が
「あんたもだよ」とツッコむだけなのでいいですが
ネット上でつぶやくのはやめたほうがいいですよね。
自分を客観視できない人の戯言を眺めたい人は少ないものです。
あーーーー、私も気をつけよう。